光ることを忘れた太陽。
と思ったけど、前言撤回。
バカな咲希は。
「どうしたの?熱でもあるの?」
そう言ってその場に止まり、俺に顔を近づける。
「……っ///」
熱なんてねーよ。バカ。
顔近いし……。
俺の心臓、これ以上壊すんじゃねーよ。
顔の熱を冷ますように、わざとらしくそっぽを向く。
すると、咲希の足どりが止まった。
そう思ったら。
「あ、保健室着いたよ」
「おう、ありがとな」
咲希はキョロキョロと周りを見渡す。
俺も一緒になって周りを見る。
「あれ?先生いないみたい……」
「マジか……」
おいおい、このタイミングでかよ。
思わず心の中で突っ込んだ。
すると横から。
「私が手当てしてあげよっか?」
という声が聞こえ、思わず反射的に。
「……え」
声を漏らしてしまった。