光ることを忘れた太陽。

咲希はそう言うと、俺の足に触れた。


「……っ//」


本人は無自覚だろうけど、なんか恥ずかしい……。


咲希はしばらく見た後、俺の方へ向き直ってこう言った。



「多分、軽い捻挫だと思うんだよね。シップ貼るよ?」


「ああ。お願い」


捻挫か……。


そういえば、足にズキッとした感覚が走ったもんな。



シップを持ってきた咲希は、慣れた手つきで俺の足首にシップを貼った。


ひんやりと冷たくて気持ちいい。


そしてシップの上にテーピングをして、固定してくれた。



「どう?少しは痛みひいた?」


そう聞かれて、俺は少し足首を動かす。



「ああ、ありがとな」


面と向かって言うのは思ったより恥ずかしかったけど。


俺だって、少しでも眩しい咲希に近づきたい。
< 46 / 301 >

この作品をシェア

pagetop