光ることを忘れた太陽。

「じゃあ、家帰ったら食べる」


「うん」


ぶっきらぼうな尚の言葉に、相槌をうつ私。


こんな何気ないやり取りが好きだな。


尚の隣にいると落ち着く……。



「なぁ、咲希」


「何?」


急に黙り込む尚。


やっぱり、大事な話があるのかな?



「隼と井上って、両想いだよな」


「……え?」


いきなり何を言い出すかと思えば、光梨と隼人の話?


それに、両想いって……。



光梨は隼人のことが好きなんだよね?


じゃあ、隼人も─────光梨のことが好きってこと?



私の答え、間違ってるかな?


どうしても確かめたくて、私は尚に尋ねたんだ。
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