光ることを忘れた太陽。


「好きです」


思いきって告げた言葉。


それと同時にチョコを差し出す。



「え……?」


隼人のその言葉は静かに発され、そして消え去る。



「ずっと、隼人のことが好きだったの」


今度は隼人の目を見て、しっかりと伝えた。


すると、隼人も目を逸らさず、ただまっすぐに前を向く。


そして、いきなり目を逸らして、フッと笑った。



「……ったく、お前には負けたよ」


それって、どういう意味?


隼人は今、何を思ってるの?



すると隼人は私の手からチョコを取り。


「俺も─────好きだ」


そんな言葉を聞けるなんて思っていなくて。



「今、なんて……?」


声が震えた。


それでも、どうしても確かめたかったの。
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