光ることを忘れた太陽。
「ねぇ、好き」
どんなに心の中で呟いても、届かなかったあなたが。
今こんなに近くで。
「ああ。俺も好き」
そんなことを言ってくれるんだから。
あたしはきっと、幸せ者よね。
ねぇ、隼人。
あたしを選んでくれてありがとう。
そのままあたし達は、しばらく抱き合っていた。
そして、次の瞬間─────。
拍手の音とともに、咲希が抱きついてきた。
「光梨っ!!」
顔を見れば、咲希も泣いていて。
きっと一部始終を見てたのよね。
そして、あたしのために涙を流してくれた。
「おめでとう……っ」
涙混じりに言う咲希。
あたしは本当にいい友達を持ったわね。
咲希は、あたしの自慢の友達よ。