光ることを忘れた太陽。
4章
変わりない毎日
《尚也side》
「よし」
部屋のカーテンを開けてみると、今日の天気は晴れのようだ。
窓から太陽のやわらかな光が差し込む。
もう2月の下旬だからか、日差しが気持ちいい。
太陽の光を背中に受けながら背伸びをする。
ひと息つくと、なんだか心が落ち着いた。
今日はこんなにいい天気だけど、目覚めが良かったわけじゃなかった。
昨日遅くまで起きていたせいで寝不足だ。
その理由は……もちろん咲希とのこと。
1週間前、隼と井上がようやく付き合い始めた。
他の人には秘密にしてるみたいだけど、いつまでそうできるかはわからない。
だって、2人から幸せな雰囲気が漂ってるもんな。
でも、そんな光景を見る度に思うんだ。
俺も咲希とあんな風になりたい、ってな。
思ってるなら告白すればいいんだけど、なかなか勇気が出せない。