光ることを忘れた太陽。
準備が終わったら、あとは家を出るだけ。
時計を見ながらソワソワと落ち着かない時間を過ごす。
今は7時30分。
俺が家を出るまで、あと10分だ。
わざわざ10分待つ理由は……咲希に会うため。
俺の家から咲希の家まではだいたい5分くらい。
そして、咲希が家を出るのは45分。
だから、運がいいときは一緒に学校へ行けたりするんだ。
咲希は知らないだろ?
俺がどれだけ咲希と過ごせる朝を楽しみにしてるか。
学校に着いてから、隣の席に咲希がいること。
こんな俺と6年間も一緒にいてくれたこと。
俺の気持ちに全然気づかないのがたまに傷だけど。
でも、そんな咲希だから一緒にいたい。
守ってあげたい。
そう思うんだ。