光ることを忘れた太陽。
「保護者のみなさま、今日はお越しいただきありがとうございました」
藤野先生の話の中。
私は未だに涙が止まらず、泣いていた。
周りからもすすり泣きが聞こえてきて、きっとみんな同じことを考えてるんだと思った。
「ここで、どうしてもお伝えしたいことがあります」
そんな言葉、練習であったかな?
と思いつつ、先生の話に耳を傾ける。
まさか、衝撃の事実が明かされるとも知らずに─────。
「私事ですが、先日、藤野小夏は……結婚いたしました!」
その声とともに、私の隣から涙が落ちてきた。
私の隣なんて、見なくてもわかる。
泣いてるんだ……尚も。
ギュッと握られた右手を、私も握り返す。
先生……良かったよ。
私はやっぱり、この学年で良かった。
ここにいられて、良かったよ。