ご褒美
「……違うもん」
俯くと、目の前の椅子がまた回転して顔を覗き込んでくる。
「なにが違うの?」
「その、あの……」
自分の口からちゃんと云えなくて、もじもじしている私に、顕吾からまっすぐに視線が送られる。
その冷ややかな視線にドキドキして、もっと口ごもってしまう。
「なんでちゃんと理由、云えないの?」
「だってー」
完全に涙目になって黙ってしまったら、また顕吾がため息ついた。
……でも。
「ちゃんと云えない子は、あとでたっぷりお仕置きだね」
唐突に耳元で囁かれた声に背筋がぞわぞわと波だった。
思わず見上げるといつものように唇を歪ませて不敵に笑う。
俯くと、目の前の椅子がまた回転して顔を覗き込んでくる。
「なにが違うの?」
「その、あの……」
自分の口からちゃんと云えなくて、もじもじしている私に、顕吾からまっすぐに視線が送られる。
その冷ややかな視線にドキドキして、もっと口ごもってしまう。
「なんでちゃんと理由、云えないの?」
「だってー」
完全に涙目になって黙ってしまったら、また顕吾がため息ついた。
……でも。
「ちゃんと云えない子は、あとでたっぷりお仕置きだね」
唐突に耳元で囁かれた声に背筋がぞわぞわと波だった。
思わず見上げるといつものように唇を歪ませて不敵に笑う。