溺愛妖狐ひろいました
「どうして、私なの・・・?ミコトは、私が住まわせてくれて世話をしてくれる人だから恩をそう言うのに勘違いしてるんじゃないの?」
「どうしてそういう事言う?おれの気持ち、疑うの?」
「え・・・」
ミコトが悲しい顔をしてそう言うのを聞いてハッとした。
私、ミコトの気持ちを裏切るようなことを言ってしまったのかも。
そんな風に私自身が思いたいだけだ。
突然そんな風に言われて戸惑って、困るから。
困りたくないから、ミコトの気持ちを勘違いだってそう決めつけたいだけ。
ミコトの事、傷つけた。
「ごめん、ミコト・・・私・・・」
「・・・ううん。それよりさ、お腹すいた!ご飯にしよ!」
「う、うん・・・」
ミコトの事・・・やっぱり、傷つけちゃったよね。
私ったら、ほんと自分の事ばっかり・・・。
お節介で世話焼きなくせに、そう言う所自分を護ろうとするんだから。
でも、その後はすっかり元通り明るいいつものミコトに戻った。
無理をさせている様で心苦しかった。