溺愛妖狐ひろいました
★不機嫌な理由
「え、私と遊佐先輩が、ですか・・・!?」
突然言い渡された仕事。
遊佐先輩と二人で来月に開催されるイベントの運営を任されることになったのだ。
「小さなイベントだが、そこで成功すれば集客も期待でき、我が社を知ってもらういい機会になる。是非とも成功させてほしい」
部長に二人揃って呼び出され、嬉々とした態度でそう言われた。
よりにもよって、遊佐先輩となんて・・・。
仕事に対してストイックなイメージだし、私足引っ張っちゃったらどうしよう・・・。
「遊佐の手は捻挫だったな。イベントの時には治ってそうか?」
「ひと月あれば完治してます」
「そうか。雨宮、なるべくフォローして悪化だけはしないようにな」
「はい」
その怪我も、私のせいだし・・・。
遊佐先輩にはほとほと呆れられている気がする。