溺愛妖狐ひろいました


だからこそ、自分がそれに気づけない不甲斐なさに情けなくなる。




「それに、アイツと雨宮、いい組み合わせだと俺は思うんだけどな」

「・・・え!?」




思わず顔をあげ金田先輩を見る。
いい組み合わせって、私と遊佐先輩が?
そんなまさか!



「やっぱり、泣いてた」

「あ・・・っ!」




慌てた顔を伏せるけど、もう遅くて。
泣き腫らした酷い顔、見られてしまった。



「ごめんなさい、あの、・・・いい組み合わせって、どういう・・・」

「雨宮は一生懸命だから。仕事ぶり見てても丁寧だし。最近、あいつと話してることあるだろ?そういうの見てても、うまくいきそうだなって思ってたから」

「えっ?どこがですか・・・?」

「あいつが、あんな風にプライベートで話しかける相手なんて、そうそういないんだよ?」



それは、わかるけど。
でも、きっとそれは、私が遊佐先輩と仲のいい金田先輩の事が好きだってことがばれてたから。
最初話しかけられたきっかけだって、そのことだったし。



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