溺愛妖狐ひろいました
「いいから、亜子、早く寝なきゃ」
「う、うん」
「ほら、早く」
引っ張られるようにベッドまで連れられる。
心配かけたってことだよね。
はやく良くならなきゃ。
「ごめんね、ミコト。心配かけて」
「ん。はやく元気になれ、亜子」
「うん・・・」
私にはこんなにも優しいミコト。
でも、他の人に対しては、時折攻撃的になる。
それは、きっと過去が影響しているんだろうけど。
「おやすみ、ミコト」
「おやすみ。おれ、ここにいるから」
「ん・・・。ありがとう」
ミコトが優しくて。
体調が悪い時に一人じゃない。
その事実がすごくあったかくて嬉しかった。