溺愛妖狐ひろいました


あの後は、私もミコトもそれぞれに忙しくなって話もできなかったし、フォローもしてあげられなかったもんね。
ずっと反省して気にしてたんだ。



「おれ・・・あいつの事嫌い」

「悪い人じゃないよ?」

「でも、あいつの匂いさせてくるとき、いつも亜子しんどそう」

「そうだったかな?」



最初は確か、私が脚立から落ちて遊佐先輩にケガさせちゃった時。
怪我させちゃったし、すごく気になってたんだよね、落ち込んだし。

それから、ああ、そうだ。
接待の時すごく飲まされて酔っ払った事もあったっけ。
それから、熱出して倒れた時・・・。
多分、遊佐先輩の匂いがついた時ってこういう時だと思うけど。


確かに、私の状況あまりよろしくなかったかも。
自分のせいでもあるから、それで遊佐先輩が悪く思われるのはちょっと申し訳ないかも・・・。




「それに、あいつ・・・亜子に馴れ馴れしいから、嫌だ」

「馴れ馴れしいって・・・。からかわれてるだけだよ?」



確かに、いろいろ接点ができてからは話すことも多くなったけど。
話すことといえば、相変わらずからかわれて私が怒って、っていうやり取り。




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