溺愛妖狐ひろいました
それだけ、無理をしてるってこと。
そこまで無理して働く必要は、ないと思うんだけどな・・・。
でも、ミコトがそうしたいって望むからなにも言えない。
「ん?大丈夫だよ」
「でも、最近、休んでる頻度多いんじゃない?疲れてるんでしょ?」
「そんなことないよ。あ、でも、亜子が協力してくれたらもっと元気になるかも」
「え?協力?私にできる事ならなんでもするよ」
首をかしげながらそう言うと、ミコトはにっこりと笑って私の身体を包み込んだ。
ギュッと手を背中に回し肩に顔をうずめる。
「ちょ、ちょっとミコト・・・」
「亜子の匂い・・・落ち着く・・・」
スンスン、と鼻を鳴らしながら私の匂いを嗅ぐ。
ちょっと、恥ずかしいからやめてほしい。
「誰か来たら・・・」
「あと少し・・・」
一層抱きしめる力を込めるから、身動きが取れなくなる。
仕方なく、気がすむまでじっとする。