溺愛妖狐ひろいました
「亜子の補充できた!元気になった!」
「・・・そう。よかった」
そんな風に嬉しそうに言われると、やめろなんて到底言えなくて。
「あまり無理しないでね」
「・・・ん。無理はしてないよ。ちゃんと休んでるし。亜子といれたらおれは、なんだって平気なんだ」
ミコトの言葉は、オブラートに包むとか、遠回しな言い方にするとか、そういう小細工は一切なくて。
真っ直ぐなミコトの思いそのまま。
包むことなく、隠すことなく真っ裸な想いが届けられる。
それが恥ずかしくもあり、嬉しくもある。
「じゃあ、仕事頑張ろっか」
「うん!」
他の誰にも心を開かなくて、のらりくらりと交わしていくのに、私に対してはこんなにも従順で思いをたくさんくれるミコトに。
少しだけ、優越感を感じる。
可愛くて、愛しくて、仕方がないんだ。