溺愛妖狐ひろいました
「知ってる?三井トラベルに新しく入ったバイトの子」
「知ってる知ってる!白髪の美青年!」
会社のあるビルの中に入ると、同じビルに入っている他会社の女の子が噂話をしているのを耳にした。
それが、尊の事であることはその白髪っていうキーワードですぐに分かった。
他の会社にまで噂は回ってるんだ。
確かに白髪って、かなり目立つよね。
その上美形。
格好の餌食だ。
「そこらのアイドルなんかよりかっこいいよね!」
「言えてる!本気で狙いたいんだよね!」
「でも、結構ガード堅いらしいよ。それに」
「知ってる。親戚だかいう女!なんか、邪魔してくるらしいよ」
ピクッとその言葉に反応してしまう。
じゃ、邪魔!?
邪魔なんてした覚えないけど!
なんでそんな噂・・・。
「親戚だか知らないけどさ、いい気になんなって感じよね」
「ちょっと仲いいからって見下してるんじゃない?」
「やな感じ」