溺愛妖狐ひろいました
「え・・・」
自分のデスクにつくと、デスクの上に昨日と同じ様な封筒が置いてあるのを見つけた。
心拍数が上がる。
息が詰まる。
恐怖に、手が震えた。
いったい誰・・・?
私のデスクを知っていて、こっそりこんなものを置ける人。
人の行動なんてあまり気にしてなんて見ていないだろうし、誰かがここにそっと置いていたとしても誰も気づかないかもしれない。
でも、さすがに他の会社の人ならおかしく思うはずだし・・・。
そうだとしたら、やっぱり同じ会社の人?
でも、誰もいない時なら置けないことはないよね。
そんな事を考えながら、恐る恐るその封筒を開けた。
あけた瞬間、その封筒からどろっとした液体が流れ出す。
それは真っ赤な・・・。
「きゃあああああ!」
ぞわっとして、思わず悲鳴を上げる。
フロアが一瞬にして静まり返った。
「雨宮?」
側を歩いていた遊佐先輩が怪訝な顔で私を見る。