溺愛妖狐ひろいました
「でも。人間だから嫌い、は違うと思った」
「そっ、か。そっか!」
前進だよね。
だって、それは。
人によっては認めてもいいって思ってるってことで。
尊が人を認められる第一歩で。
「なんか、亜子嬉しそう」
「嬉しいよ。尊が人と仲良くなってくれるのは」
「そっか」
でも、押しつけになってないかな。
尊は私が望むようになろうとしてるのはわかる。
尊がみんなと仲良くなってくれるのは嬉しいけれど。
それが尊の負担になるのは。
「無理は、しないでね」
「うん。無理はしてない。おれは亜子が笑ってくれたらそれでいい」
尊・・・。
どうしよう。
私、尊のこと・・・。