溺愛妖狐ひろいました
そして、仕事を終え家に帰ってからは、お酒に逃げる日々。
寂しさを紛らわせるため。
こんな日々、いつまで続けるのだろう。
尊には幸せになってと言われた。
でも、尊がいない世界でどうすれば幸せになればいいのかわからない。
だってもう知ってしまったから。
尊との日々を。
尊から向けられる愛を。
これ以上ない温もりを。
「酷い有様だな」
シンとした部屋に突如聞こえた声。
聞き覚えのあるその声に顔を上げる。
「白銀!」
私を見下ろすその姿。
尊と共に消えた白銀。
どうしてーー。