ビルの恋
いつもより10分早く、シアトルカフェに降りた。
紀美子さんに、金曜日のお礼と報告をしたかったし、今日は買うものが多いから。
田中さんと紀美子さんはいつものように朝食中だ。
二人のテーブルに近づく。
紀美子さんが視線を上げ、こちらを見た。
私は思わず、笑顔になる。
「その顔は、うまくいったわね」
紀美子さんがほほ笑む。
「はい、ありがとうございました。
アドバイスいただいたおかげで、とても楽しく過ごせました。
近いうちにお昼、また伺いますね。
ドレスはクリーニングに出したので、2、3日待ってください」
二人に会釈して、カウンターに戻る。
「珍しいですね、サンドイッチにシナモンロール」
どうぞと大きな包みを手渡しながら、高橋さんが言う。
「これは、上司の部下に対する気遣いなんです」
私は高橋さんに伝えると、レシートを受け取り、紙袋を持ち、エレベーターに向かった。
オフィスエリアへのエントランスゲートを抜けると、
「夏堀さん」
後ろから、伊坂君の声がした。
紀美子さんに、金曜日のお礼と報告をしたかったし、今日は買うものが多いから。
田中さんと紀美子さんはいつものように朝食中だ。
二人のテーブルに近づく。
紀美子さんが視線を上げ、こちらを見た。
私は思わず、笑顔になる。
「その顔は、うまくいったわね」
紀美子さんがほほ笑む。
「はい、ありがとうございました。
アドバイスいただいたおかげで、とても楽しく過ごせました。
近いうちにお昼、また伺いますね。
ドレスはクリーニングに出したので、2、3日待ってください」
二人に会釈して、カウンターに戻る。
「珍しいですね、サンドイッチにシナモンロール」
どうぞと大きな包みを手渡しながら、高橋さんが言う。
「これは、上司の部下に対する気遣いなんです」
私は高橋さんに伝えると、レシートを受け取り、紙袋を持ち、エレベーターに向かった。
オフィスエリアへのエントランスゲートを抜けると、
「夏堀さん」
後ろから、伊坂君の声がした。