ビルの恋
「金曜日のあれ、ごめん。いきなり」
エレベーターの扉が閉まるとすぐ、伊坂君が謝った。
もちろん、他に乗っている人はいない。
「なんで、謝るの?」
「急にムラッときて思わず・・・」
「やだ」
性欲のキスか・・・
「ごめん・・・もう一度、ここでしていい?」
伊坂君が聞く。
私は返事をする代わりに、背伸びして、伊坂君の首に腕を回した。
そして自分からキスした。
コーヒーとパンの入った紙袋が、音を立てる。
伊坂君は驚いてカバンを落としたが、構わず両腕で私を抱きしめた。
唇は重ねたまま。
29階に着くまでの、長いキス。
エレベーターの扉が閉まるとすぐ、伊坂君が謝った。
もちろん、他に乗っている人はいない。
「なんで、謝るの?」
「急にムラッときて思わず・・・」
「やだ」
性欲のキスか・・・
「ごめん・・・もう一度、ここでしていい?」
伊坂君が聞く。
私は返事をする代わりに、背伸びして、伊坂君の首に腕を回した。
そして自分からキスした。
コーヒーとパンの入った紙袋が、音を立てる。
伊坂君は驚いてカバンを落としたが、構わず両腕で私を抱きしめた。
唇は重ねたまま。
29階に着くまでの、長いキス。