ビルの恋
翌朝、伊坂君がシャワーを浴びる音で目が覚めた。
寝起きのぼんやりした頭で、まわりを見まわす。
時刻は7時。
室内はオフホワイトを基調としていて、窓から入る光で室内はとても明るい。
昨日は・・・記憶をたどると濃密な行為が思い出され、恥ずかしくてたまらない。
しばらくすると、伊坂君がバスルームから出てきた。
もう着替えている。
目が合う。
自分の顔が、真っ赤になるのがわかる。
「誕生日、おめでとう」
伊坂君はそう言ってベッドに来ると、強く抱きしめてくれた。
「ありがとう」
石鹸の香り。
「朝食どうする?ルームサービスでいい?」
「いいけど、時間あるの?
その恰好、土曜日だけど仕事?」
伊坂君はネクタイまでしていた。
「ごめん、10時から打ち合わせがあって。9時には出ないと」
「そっか」
相変わらずビル内限定か。
今日くらい、外でデートできたら嬉しかったけれど。
今度は私がシャワーを浴び、その間に伊坂君はルームサービスを頼んでくれた。
焼きたてのパンが3種類、たっぷりのバターとジャムに、オムレツ。
オレンジジュース、フルーツ、ヨーグルト、コーヒーはポットで。
贅沢な朝食。
窓際のテーブルで、外を眺めながら食べた。
この部屋は51階。
同じビルでも、高さによって見える景色が違う。
昨夜の疲れが残っているのと、気恥ずかしいのとで、二人とも無口だった。
チェックアウトは12時とのことで、私はもうひと眠りすることにする。
「忙しいのに、急に時間作ってくれてありがとう」
お礼を言うと伊坂君は照れた様子で、
「こちらこそ・・・昨日はすごく良くて。ありがとう」
と言った。
伊坂君が良かったなら、嬉しい。
キスをして、仕事に行く伊坂君をドアのところで見送った。
寝起きのぼんやりした頭で、まわりを見まわす。
時刻は7時。
室内はオフホワイトを基調としていて、窓から入る光で室内はとても明るい。
昨日は・・・記憶をたどると濃密な行為が思い出され、恥ずかしくてたまらない。
しばらくすると、伊坂君がバスルームから出てきた。
もう着替えている。
目が合う。
自分の顔が、真っ赤になるのがわかる。
「誕生日、おめでとう」
伊坂君はそう言ってベッドに来ると、強く抱きしめてくれた。
「ありがとう」
石鹸の香り。
「朝食どうする?ルームサービスでいい?」
「いいけど、時間あるの?
その恰好、土曜日だけど仕事?」
伊坂君はネクタイまでしていた。
「ごめん、10時から打ち合わせがあって。9時には出ないと」
「そっか」
相変わらずビル内限定か。
今日くらい、外でデートできたら嬉しかったけれど。
今度は私がシャワーを浴び、その間に伊坂君はルームサービスを頼んでくれた。
焼きたてのパンが3種類、たっぷりのバターとジャムに、オムレツ。
オレンジジュース、フルーツ、ヨーグルト、コーヒーはポットで。
贅沢な朝食。
窓際のテーブルで、外を眺めながら食べた。
この部屋は51階。
同じビルでも、高さによって見える景色が違う。
昨夜の疲れが残っているのと、気恥ずかしいのとで、二人とも無口だった。
チェックアウトは12時とのことで、私はもうひと眠りすることにする。
「忙しいのに、急に時間作ってくれてありがとう」
お礼を言うと伊坂君は照れた様子で、
「こちらこそ・・・昨日はすごく良くて。ありがとう」
と言った。
伊坂君が良かったなら、嬉しい。
キスをして、仕事に行く伊坂君をドアのところで見送った。