明日も歌う あなたのために
そうしていつもと同じように玄関を出ると、先に待っていた龍が驚いたような顔で俺を見る。
「───今日は休むと思ってた…」
「えっじゃあなんで迎えに来たんだよ」
「いやだってお前から休むって連絡貰ってねーし!昨日のLINEも返ってこねーし、相当悪いのかって心配して来たんだよ、俺は!」
───え……LINE……?
慌ててスマホを確認すると、確かにメッセージが届いていた。
時刻はちょうど花菜さんと通話していた頃だ。
「ごめんっ!通話してたら気づかなくてそのまんまだったみたい」
「いや元気ならいいんだけどよ…」
そう言って学校に向かって歩き出した龍を追うようにして、隣に並んだ。