明日も歌う あなたのために
「昨日は私も花瑠もカッとなっちゃったけど………頭が冷えればちゃんと話し合えるはずだから…」
「───そうだね……。もう少し、花瑠を信じて待ってみようか」
そう言った湊くんに頷いたけど、心の中では否定していた。
───きっと、時間が解決してくれるような問題じゃない。
花瑠の怒りが収まったところで、湊くんへの想いは変わらないだろう。
だとしたら私たちが想い合う限り、花瑠は傷つくことになる。
それはきっと花瑠も分かっている。
だから花瑠がもし、私にもう会いたくないと望んでも、仕方ないとさえ思っている。
花瑠の為に、湊くんから離れるなんて、口が裂けたって言えやしない。
私は何があっても湊くんの傍に居ると誓った。
闘う湊くんの運命に、夢に、寄り添っていくと誓った。
その居場所は、誰にも渡したくない。
渡せない。