明日も歌う あなたのために
「──……ちょっと休憩しない?」
「……どうした?しんどいか?」
「大丈夫。でもちょっと一気に詰め込みすぎて頭パンクしそー」
学校に通えなかった4ヶ月間。結局受けられなかった期末テスト。
明日はクリスマスイブ。
本当はライブだったはずの日。
それなのに俺はベッドの上。
ここに居ると、時の流れが遅く感じるし、世界に置いていかれるような気になる。
だから皆が冬休みの間にせめて勉強だけは、と思って龍に教えて貰っている。
「龍に勉強教えて貰う日が来るなんて……」
自慢じゃないけど、俺は頭の出来は割と良い方。授業に……参加さえすれば。
一年の時も学校は休みがちだったけど、結構良い順位を取っていたのに、
二年になってからは入院ばかりしてまともに通えてない。
それに、手術…リハビリ…と色々重なって、今回の入院はきっといつも以上に長引く。
下手したら一度も登校しないまま、学年だけ三年になってクラス替えかも。
人付き合いは得意だし、友達は多いけど
やっぱりそうゆうのは結構寂しい。
また、置いてかれる。