明日も歌う あなたのために




それに………


晴れて花菜と恋人になれたというのに、俺は自分の目の前のことに精一杯で、


俺は花菜に彼氏らしいことを一つもしてやれてない。



そのこともずっと気になっていた。



花瑠とのこと、

花菜とのこと、

学校、

勉強、

手術……

───と、色々考えることがありすきて俺の頭はもうパンクしそうだった。




「あんまり無理すんな。ほら、横になっとけ」


「ん………」



そう促されて、龍の方を向いて横に寝っ転がると、ちょうど目線の先に点滴の輸液ポンプが見えた。


あと3時間。



まぁ、3時間後にこの点滴が終わってもまた新しいのに交換させられるだけだけどね。




最近はずっとそう。

もう今更 味なんかに文句はないけれど、どうしても食べる気になれない。

頑張って食べても、戻してしまうだけだから。



最初の頃は母さんだけでなく龍も「ちゃん食べろよ」と言っていたけれど、


龍の前で戻してしまってからはもう何も言わなくなった。


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