明日も歌う あなたのために
「ごめんなんか…焦ってた。花瑠……やっと会えたから…話したいことがたくさんあるんだ」
「──大丈夫。私どこにも行かないから、ゆっくり話して?捕まえといていーから」
そう言って私は、ベッドに横になった高梨の手をさり気なく握った。
「──これじゃどっちかってゆーと俺が捕まえられてる気がする」
「ははっ、それもそーだね」
思わず笑ってしまった。
───よかった……なんか意外と普通に話せてる……。