明日も歌う あなたのために
「だってもう俺は、自分で自分の未来を信じていられるから」
───兄ちゃんは気付いていたんだよね。
ずっとずっと強がって笑ってばかりいた俺が、本当は未来なんて信じていなかったこと。
だけど本当は、信じていたかったこと。
「ミナ、お前…………」
「兄ちゃんは俺の代わりに信じてくれてたんだよね、それを形にして……」
明るくて温厚な兄ちゃん。だけど、肝心なところは不器用だ。そんな回りくどいやり方じゃ、分かりづら過ぎるよ。
だけど、伝わったから………。