多分、姫。



ぽかーんとしている俺の代わりに先生が聞く。


先生『貴女達…《貴公子》って?』


『決まってるじゃないですかっ!!!
奏くんのことですよ!!!』


『もう学院中の噂ですよ!!』


『奏様もこのクラスだなんて……
学院の王子様が4人全員がこのクラスに集まるだなんて………幸せすぎますわっ!!!』


と口々に言う女子生徒達。

まさかの俺でしたか……。
やっぱあそこで微笑みべきじゃなかったなあ……(汗;)

てゆーか俺も“様”付け族の一員になってるし←

……はぁ。







……ちょっと待て。

さっき“4人全員がこのクラスに集まる”なんて言ってなかったか?

ふと後ろの席まで目線をやる。





あ、目合った。







ここは知らないフリ、知らないフリ。


俺はあんな奴ら知ら―――


一期『奏ちゃーーーん!!!
知らんぷりするなんて、酷いよーーー(泣)!!!』


宏喜『俺らめちゃくちゃ手振ってアピってたのに~!!』



ないフリは、結局出来ないか。

……はぁ。


最近俺、ため息多い……(泣)





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