多分、姫。
ゾロゾロと教室を出て帰って行く女子生徒達。
「た…助かった……。
ありがとな?」
一期『いえいえ♪
まあ……お互い様だよ……(ニコ)』
あ……そうか。
俺は今日が始めてだけど、コイツらは、昔っからこんなんだったんだよな……
《学院の殿方》
《学院の王子様》
《学院のアイドルプリンス》
やっぱ人気者には人気者の悩みってあるんだな……。
宏喜『さっ!!校舎巡り行きますか!!!
認、そういうことだ。
行くぞ~??』
自分の席で、静かに読書していた認に声をかける宏喜。
よくあんな煩い中で読書出来てたな……。
―――パタン。
読んでいた本を閉じ、帰る準備をし、鞄を持ちながら俺達の方に近づいて来た。
一期『さっ!!Let's―――』
―――スッ。
え?
宏喜『ちょっ、認!!!!???』
俺達の横を擦り抜けて、今にもドアから出て行こうとする認を呼び止める。