多分、姫。
2人とも会話がないまま、どんどん無音の世界が広がっていく……。
そうして何分経っただろう。
奏『………聞いたよ。
お前が極度の女嫌いだって……。』
ポツリポツリと女が喋り出した。
宏喜達……喋ったのか……。
奏『でも別に深く聞いた訳じゃないから!!!
ただ…女嫌いだって聞いただけだから。
訳は《俺達からは言えない》って……。』
コイツ……。
俺の心読んだのか?
にしても……アイツら……
奏『にしてもさ、アイツら。
本当にいい奴らだよな。』
………やっぱ、心読んでる?
俺がそんなことを考えてる間にも、ポツリポツリ話す女。
奏『俺の嘘にもフォロー入れてくれたり、女の子に囲まれた時だって助けてくれたり……
《友達》をしっかり影でカバーしたり。』