多分、姫。



奏『少なくとも俺は……そう思ってきた。
そう思って今まで奮い立たせて来た。』


そう語った女の瞳には、少し光るものがあった。


やっぱ……お前、なんか抱えてるんだろ?



奏『だからさ……少しぐらい傷ついてもいいじゃん。

宏喜や一期とか……守ってくれる仲間、いるんだからさ。


まぁ一応……俺も…話は聞いてやるし!!』


へへっと笑う女の瞳には、もうさっきの光るものはなく、代わりに黒目の凛とした瞳に何か強い意思を見た。


そんな瞳でもう一度俺を捕らえて言う。


奏『殻……破ろうぜ?

  一緒に。』





……ばーか。





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