多分、姫。



―――スタッ。


俺は、立ち上がり歩き出す。


奏『お…おい!!!
まだ話は終わって―――』


「………るから。」


奏『え?』


「頑張ってみるから。」


振り向かず、女に背を向けながら喋る。


「まだ……《女》に優しくすることは出来ない。
まだ《女》に触れることは出来ない。


でも……頑張るから。


徐々に直していけるように頑張る。

極力お前とも話せるように頑張るから……

だから……



傷ついた時は、いつか……お前も“守ってくれる仲間”になってくれるか?」


奏『……倉田。』


「………認。」


奏『は?』


「認、でいい。」





< 125 / 201 >

この作品をシェア

pagetop