多分、姫。
体育館には再び堅いバスケットボールの重い音が響く。
キュッキュッと2人のバッシュの音が、よりこの勝負が灼熱していることを明白にする。
始まった時と同じぐらい集中した空気と緊張感。
ただ違うのは。
雰囲気が柔らかく、
「『(最高に……楽しいっ!!!)』」
2人とも楽しんでプレーをしていることだけ。
―――スポッ。
そして最後にシュートを決め、勝利を収めたのは………
「っしゃっ!!!」
一期、だった。
奏『ま…負けた……。』
そう呟く奏だが、その表情は心なしか嬉しそう。
「さ、お願いは聞いてもらうよ、奏チャン?」
奏『あ゙。
忘れてたーーー!!!!!!
あーーー……俺にも裏、見せさせるようにさせたかったのに……。
あ゙ぁーーーーーー!!!!!!!』
「ちょっと、うるさいんだけど。
で、お願いは……」
奏『ちょ……へ、変なのはヤメロよ!!!??』
あわあわと焦って、僕に変なお願いは避けるよう必死に頼みこんでくる奏チャン。
必死になっちゃって……
かぁーわいっww(ニヤ)
「“変なの”ねぇ……。
奏チャンが思う“変なの”ってなぁに(黒ニコ)?
僕、わかんなぁい♪」
奏『……っ!!!??(コイツ……隠れドSってやつだ!!!)』