多分、姫。
―――……。
碧『いよいよ私達の出番ですね!!!』
「そうだな。」
今は、たくさんの声援が飛び交うバスケの会場となっている体育館の中。
隣には同じチームの碧がいる。
碧『私……トロくて、バスケ経験もありませんが……奏ちゃんのお役に立てるよう精一杯頑張りますねっ(ニコ)!!!』
と、必死に俺に訴えてくる碧。
可愛いなぁ、碧は。
碧ぐらい可愛かったら、俺も女になるよ、本当。
―――ピッ、ピーー!!!
『ゲームセット!!!』
「あ、終わった。」
碧『じゃぁ、コートに入りましょう!!!』
前の試合が終わり、さっきまで灼熱した戦いが行われていたコートに入る。
一期『奏ちゃーん!!!
頑張ってねーーー!!!』
次の後半に出る為、コートの端っこでスタンバイしている一期が声援をくれる。
このバスケのルールは、前半・女子、後半・男子と2部に分かれていて、1つの試合となっている。
このゲームの決め手は前半の女子の点。
そのままの点で後半の男子に引き渡すから、女子の試合で点差が広がれば、後半の男子の試合が不利だからだ。
なんとしても前半、点数を稼いで男子に渡したい。