多分、姫。
宏喜『よ…よくわかんねぇけど行くぞ!!!
って……』
認・宏・一『速っ!!!!!!!』
さっきまで、隣にいたはずの彼がもうすでに100m先で走っている。
な…何なんだ、あの速さ…。
とりあえずこれ以上距離を開けられない為、俺達は無我夢中で走り出した。
「―――ちょ、ちょっと待てよ!!!」
やっと追い付いた俺は、奴の肩を掴んだ。
―――ふわっ。
え?
奴の肩は、男の肩とは思えないほど、ふわっと柔らかかった。
な…なんだ今の感じ……。