多分、姫。
健示『ハア、ハア…。
さすが現役高校生だな…。
速くてなかなか追い付けないな…。』
そういって、今度は親父ともう1人親父ぐらいの年代の少しダンディーなおじさんが、俺達の所までやって来た。
『認くん、宏喜くん、一期。
本当にすまないねぇ。ありがとう。』
「あ…いえ。」
『それにしても……奏!!!
どういうつもりだっ!!!??脱走なんかして!!!!!
どれだけ周りの人に迷惑かけたと思っている!!!!!!????』
『………別に。
俺は行きたくなかったから、逃げた。
ただ、それだけ。』
脱走って、おい。
何考えてんだ?
『《ただ、それだけ》だぁ?!
ふざけるなっ!!!!!
本当にお前は……いつになったら、
《女の子》らしく
なってくれるんだ……。泣』