多分、姫。



『お優しいんですね……。』


真っ赤な顔でそう呟く。


「いえ、そんなことないですよ。
《女の子》には優しくしないと…ね?」


と彼女にニコッと微笑む。
あ……でも今のはちょっとやり過ぎた―――――




『『『『キャーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!』』』』




かも。


周りの女子生徒達が叫んで、一斉にバタバタ倒れていった。


「えぇっ!!!??」


時すでに遅しってヤツ(汗;)?


『だ、大丈夫ですよ。
皆さん、こういうのには慣れていらっしゃいますから……!!!』

俺が直接言った彼女は無事の様だが、さっきよりもずっと顔が赤くなっていた。

てゆーか、慣れてるって(笑;)


あっ!!!それより職員室行かねぇと!!!


「ねぇ、君。
職員室ってどこかな?
俺、実は《転校生》なんだ。」


『《転校生》!!!??職員室ですかっ!!!
お、送りします!!!!!』


「あ…ありがとう。」


そうして俺はこの場を抜けて、彼女と一緒に職員室へ向かった。





『……き…《貴公子》現る……。』


そう呟かれていたことにはもちろん気づかずに。





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