愛を込めて極北
 次の日。


 サークルのない日だったため、帰宅後ゆっくり夕食。


 食べ終えて食器を片付けている最中、自宅の電話が鳴り始めた。


 「最近は家電にかかってくるのは、セールス電話ばっかり」


 ぶつぶつ言いながら母は居間のドアを開け、玄関にある電話置き場へと向かう。


 ドアが閉められたので、会話は聞こえてこない。


 するとドアが開く。


 「美花、東ちゃんが話があるって」


 母が私に電話を代わるよう指示した。


 ちょうどお歳暮の注文確認の電話確認だったようで、要件を話し終えた後、私と話がしたいと母に告げてきたようだ。


 「はい、美花です」


 「美花ちゃん。直接話をするのは何年ぶりだろうね」


 先日Facebookでコミュニケーションを取っているから、久しぶりという感覚はない。


 「あ、新製品食べてみたいってコメントあったから、桜坂家用のギフトにプラスして入れておいたから」


 お歳暮とは他に、東さんは毎月我が家にギフトセットを送ってくれている。


 そこに新製品を一緒に入れて送ってくれたようだ。
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