愛を込めて極北
 「興味あるし時間も何とかなるから可能ですが、私でも大丈夫なんでしょうか」


 専門知識と呼べるほどのものはないし、邪魔にならないか心配。


 「メールやファックスの送受信ができて、車で自力で事務所に来られる人ならどなたでも大歓迎!」


 よく分からないままに、響さんの後釜として楠木の事務所のお手伝いをボランティアですることになっていた。


 週末はテニスの大会とかもあるけれど、毎週ってわけじゃないしまあいいか。


 軽い気持ちで引き受けてしまった。


 二度と後戻りのきかない世界へと引きずり込まれていくとも知らずに……。
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