愛を込めて極北
私は書籍をスキャナで取り込み、PDF化して保存作業を行なっていた。
作業を終えて再び楠木の様子を確認すると、まだ地図とにらめっこ。
「ファックスが届いたようです」
受信音がしたためファックスを取りに行き、それを楠木に私に行った際、ふと覗き込むと……今度は自宅近郊の地図をじっと見ていた。
「どこか行き先を確認中ですか?」
「そう。攻め方をちょっと……」
「攻める? どこを攻めるんですか?」
戦争ごっこかサバイバルゲームでもしているのかと思ったところ、
「新千歳空港には、どこを通れば一番早いか……。ほらこの辺り、農道が毛細血管みたいに張り巡らされているでしょ。でも中には未舗装道路や行き止まりも多いから、実際行ってみないと分からないことも多いんだ」
「……国道クラスを行くのが無難なんじゃないですか」
「いつも同じルートじゃ面白くなくない? これだけ他に選択肢があったら、どれかは目的地に通じてるんだから、それを見つけたくなるんだ」
「そういう……ものですかね」
目の前の道がどこに通じているか分からないと、実際に通ってみて確かめてみたくなる。
そういう好奇心が人一倍強い人のようだ。
作業を終えて再び楠木の様子を確認すると、まだ地図とにらめっこ。
「ファックスが届いたようです」
受信音がしたためファックスを取りに行き、それを楠木に私に行った際、ふと覗き込むと……今度は自宅近郊の地図をじっと見ていた。
「どこか行き先を確認中ですか?」
「そう。攻め方をちょっと……」
「攻める? どこを攻めるんですか?」
戦争ごっこかサバイバルゲームでもしているのかと思ったところ、
「新千歳空港には、どこを通れば一番早いか……。ほらこの辺り、農道が毛細血管みたいに張り巡らされているでしょ。でも中には未舗装道路や行き止まりも多いから、実際行ってみないと分からないことも多いんだ」
「……国道クラスを行くのが無難なんじゃないですか」
「いつも同じルートじゃ面白くなくない? これだけ他に選択肢があったら、どれかは目的地に通じてるんだから、それを見つけたくなるんだ」
「そういう……ものですかね」
目の前の道がどこに通じているか分からないと、実際に通ってみて確かめてみたくなる。
そういう好奇心が人一倍強い人のようだ。