レンタル彼女の愛し方
「こんな清楚系女子が裏でお金稼ぎしてると思うと…」
ホロホロと泣き真似をする楓。
「うるさいなぁ。楽しいからいいの」
「あんた、いつか刺されるよ?」
「ご心配なく。みんな私が本気じゃないって分かってるから」
はぁ、なんて大きなため息をつく楓の姿に、昨日のアキを重ねてみた。
「アキといい楓といい、なんでそんなに私を見てため息つくのよ」
昨日今日の出来事じゃない。
この2人は、よく私を見てため息をつく。
「私も秋哉くんも一緒よ。凛華のマイペース加減に呆れてるの」
「どこが?」
「…もういいです」
またため息をつく楓を見て、何故かおかしくて笑ってしまった。
その後楓に「何がおかしいの」と睨まれたのは言うまでもない。