レンタル彼女の愛し方
そんな彼女───長谷(ハセ)主任の歓迎会に出席しない理由がない。
「仕方ない…行くか」
「あんたサボる気だったのね」
「えへ」
楓にも見透かされた私の企みは、長谷主任のためにと消えていった。
「そんなことよりも大事なのは新営業課長よ。楽しみだなー」
「え?」
そんな私とは打って変わって、何やら飲み会に乗り気の楓。
「え?って、まさか知らないの?」
信じられないとでも言いたげな表情を浮かべる楓だけど、生憎何の話をしているのか私にはさっぱり。
「新営業課長よ!すっごーくイケメンなんだから!」
何かと思って話を聞けば、どうやら新しく代わった営業課長がとにかくカッコいいらしい。
楓がこれだけテンションを上げるということは相当なんだろう。