レンタル彼女の愛し方



けれど、それほどまでにカッコいい営業課長の存在を私が知らないわけがない。


これでも一応、カッコいいと言われる人はマークしてるんだから。



なのに何故その新営業課長を知らないのかは分からないけれど、少し楽しみが出来たみたいで嬉しい。




「ね、ちなみにその営業課長の名前ってなんて言うの?」

「…あんた、狙う気じゃないでしょうね?」

「顔による」

「うわ、最低」


興味が出て来て名前を聞けば、楓は顔をしかめた。



別に狙うってまだ決まったわけじゃないのに、失礼しちゃう。




「はぁー。仕方ないなぁ」


観念したかのように、楓は一つ大きなため息をついてから私に向き直る。




「課長の名前はね……、」


楓がそう言いかけた、その瞬間。




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