レンタル彼女の愛し方
「濱田課長〜。彼女いるんですかぁ?」
「いや、いないよ」
「えーっ、うっそー」
私に限らず、他の女子社員も彼を狙って絡みに行き始めた。
顔だけはいいからね。この人。
みんな知らないだけで、性格はとんでもなく歪んでるんだから。
さて、私はどう出ようかな。
そんなことを少し離れた席で考えていると、不意に隣に気配を感じた。
「りーんかちゃん」
「…あぁ、菊川さん」
「つまんない?難しい顔してどうしたの?」
酔っ払ってるのか、異常な近さで迫ってくる彼は、この前1度だけ寝た営業部の菊川さん。
下の名前は忘れたけど、それなりに顔はカッコいい人だ。