ようこそ!!青蘭高校へ!!
◆ 太輔・side ◆


カチャン…









「綺麗に食べたわね。じゃあ、これ飲んで」



目の前に白湯と市販薬が置かれた。




これを飲んだら…






帰らなきゃ…




ん?




「あの、何か?」



俺の顔ジッと見てる??



なんだか怖い顔だな…




「病院 行きなさい」



え…




「だ… 大丈夫です、もう平気です」



病院はダメだ…



「太輔君、酷くなって手遅れになることだってあるのよ」


「本当に大丈夫です!!」



いいんだよ!!俺のことは!!



帰ろうと立ち上がったが…




ドサッ…




「痛っ!!」


「ほら 無理しない!!言うこと聞きなさい!!」



抱きとめられそのまま布団に寝かされた。




とんとん…





ぽんぽん…




リズミカルに俺を撫でる…




「… 俺に… 」



「ん~?」











「優しくしないでください… 」




辛くなるから…




腕を目に乗せ 涙を見られないようにした。



溢れる涙をまた止められない…










とんとん…





ぽんぽん…





「何で優しくしちゃダメなの?」




それは…













「俺が酷い… 奴だから… 」










「優しく… される資格ないから… っく… 」












苦しい…















「俺は… 」








「人を… 」







母さんを…













「殺した… 」






殺したんだ…





「ぅぅ… っく… 」





殺した…






俺が殺した…





「そんな言葉は使ったらダメよ」




え…











「それに あなたのせいじゃない」












知ってる… ?






ぽんぽん… ぽんぽん…





「あなたのせいじゃない」


「せいじゃないわ… 」










「ふっ… ぅ… っく… ぅ~… 」




「あなたのせいじゃないのよ」





ぽんぽん…





何度も何度も優しく俺の腕を叩く…





苦しくて苦しくて…





優しさが苦しいよ…





母さん…


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