ようこそ!!青蘭高校へ!!
◆ 太輔・side ◆


ぽんぽん…











ぽんぽん…






何度も…






何度も…





「太輔君のせいじゃない… 」





優しい声で言ってくれる…





そのたびに涙が止めどなく零れ…




胸が苦しくなる…




苦しくて… 苦しくて…










「ねぇ、太輔君」




え… ?









「もう少し寝た方がいいと思うの」




寝る?





いっぱい寝たのに?




「いえ… これ以上は… 」


「だから、膝枕してあげるね」











へ?






ひ… 膝枕… ??












膝枕って… あの膝枕?




してもらったことはない… けど…





「ほら、ちょっとあげるわよ」


「え… っ!?」




ぽふっ…











うわっ…





や…




柔らかい…





「おばちゃんの膝枕じゃ嫌かもしれないけどね… ふふっ… 」




そんなことは…
















ああ… なんてあったかいんだろう…



耳からじんわり温かい… 同時に背中も優しくさすってくれて…








こんなの今まで知らない温かさ…










「ふふっ… 男の子もいいわね… 」




お母さんの優しい声…




安堵感に包まれて… 感じてはいけない幸せを感じてしまう。




「眠くなります… 」




… 





瞼が重い…





「寝なさい… 」




本当に…




気持ちが良い…




お母さんの膝枕。




初めての膝枕。














ぽんぽん…







ぽんぽん…






「… 明日、病院 行くわね?」




病院…











「… はい」











行きます…





俺は、素直に返事をした。





ぽんぽん…






ぽんぽん…






瞼が重い…












俺は、再び眠りについた。






< 42 / 72 >

この作品をシェア

pagetop