ようこそ!!青蘭高校へ!!
◆ 太輔・side ◆


2人が俺の前にボストンバックを2つ置いた。



明日までの着替えかな?って思ってたけど… 何かが違う??



「何コレ?」


「さぁ?一樹から沙良ちゃんに渡してって言われただけだから」




森も不思議そうに2つのバックを眺めた。



「あれ?コレ 手紙じゃないっすか?」



廉耶がポケットから白い紙を引っ張り出した。



カサッ…




『 太輔へ 』









『 今日から2週間、芦田家でお世話になれ 』



へ?



なに!?



何で!?




『 理由はわかってるはずだ、病院の結果が出るまでそこにいろ。家に帰って来ることは禁止。いいか?これは命令だ 』



嘘だろ…



『 知られたくなければそこにいるのが最善だと思う 』




知られたくなければ…




知られたくない…




これが最善の方法…



でも、本当にココにいていいのか?


俺は、慌てて沙良のお母さんの元へ確認に言った。




「今日から 太輔君はこの家に住むこと!」



ま…





マジですか…




確かに… 病院に行けば 誰かに見つかるだろう…


で、報告され… 下手すれば連れ戻される。




無理だ…




あの場所に戻ることなんて…




だって あそこは…




「… さき、藤崎!ふーじーさーきーーーー!!」




はっ!!





沙良!?




「どういうことよ!!ココに住むって!!」




えっと…




それは…




「沙良、落ち着きなさい… 香さんあとお願い」



沙良のお母さんがリビングへ入って来た。


むぅ~とした顔で俺を見る沙良。



「さっき 藤原先生から頼まれたの、2週間預かってくれって」


「まぁ、先生も忙しいみたいで太輔君の体調管理まで無理そうだから引き受けたのよ」



俺の体調管理…



一樹…




「え~… 2週間も~?」



心底 嫌そうな声。



「そうよ、だから仲良くしてちょうだい!」


「いいわね!沙良、仲良くよ」




2度 釘を刺された。










「は~い… 」




渋々だな…




でも 2週間かぁ…




しょうがないよな… 一樹も忙しいもんな。




「ずるい!!」




へ?




「藤だけズルい!!」




真っ赤な顔した森が俺を睨んだ。




そして 森は何を思ったのか飛んでもないことを言いだした。




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