愛しの残念眼鏡王子
愛しの残念眼鏡王子
カタカタとパソコンキーを打っていき、最後の数字を入力し終えたところで時計を見ると、時刻は十五時十分前。
そろそろお茶の時間だ。
「松田さん、ちょうどキリが良いので今日は私が準備しますね」
「本当? ごめんね助かる」
松田さんは今、パソコンと格闘中で画面を見つめたまま。
データを保存し、給湯室へ向かった。
お湯を沸かし、準備を進めていく私の左手薬指には光り輝く指輪がはめられている。
専務にプロポーズされ、私たちは着々と結婚への準備を進めている。
「あ、今日も遅かったね。ごめん」
「一郎さん!」
やって来たのは、いつものように後ろ髪をちょこんと跳ねさせた一郎さん。
相変わらずくせっ毛で、どんなに朝頑張っても跳ねてしまうらしい。
「手伝うよ」
「……ありがとうございます」
そろそろお茶の時間だ。
「松田さん、ちょうどキリが良いので今日は私が準備しますね」
「本当? ごめんね助かる」
松田さんは今、パソコンと格闘中で画面を見つめたまま。
データを保存し、給湯室へ向かった。
お湯を沸かし、準備を進めていく私の左手薬指には光り輝く指輪がはめられている。
専務にプロポーズされ、私たちは着々と結婚への準備を進めている。
「あ、今日も遅かったね。ごめん」
「一郎さん!」
やって来たのは、いつものように後ろ髪をちょこんと跳ねさせた一郎さん。
相変わらずくせっ毛で、どんなに朝頑張っても跳ねてしまうらしい。
「手伝うよ」
「……ありがとうございます」